ものづくり最前線

世界に誇る「日本製」の技術と品質。ファッション業界で国内生産が減少するなかでも、国産の“ものづくり”にこだわり、技術を守りながら進化を続ける製造現場に光を当てます。現代の匠たちの情熱と挑戦、日本のものづくりの今と未来をお伝えします。

野崎染色 シルクを中心に幅広い素材を染色 和装で培った技術力が強み

2025/08/13

 京都府亀岡市に工場を構える野崎染色(野崎智之社長)は、今年で80周年を迎える。着物の無地染めに始まり、現在は和装・洋装問わず多様な素材の染色加工に対応する。スカーフやハンカチといった小物製品にも手を広げ、事業を拡...

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今枝メリヤス 筒状の生機「丸胴」を生かし活路 サイズごとに生地を生産

2025/07/30

 体操服や婦人肌着、子供服などに使われる丸胴の製造技術を生かして、新たな分野を切り開こうとしているのが丸編み生地メーカーの今枝メリヤス(名古屋市)。丸編み生地は筒の形をしている。その筒の形のままの生地=丸胴を製造し...



宇仁繊維の小ロット短納期を支えるハクサンケミカル 協業で新たな付加価値を模索

2025/07/16

 染色加工を手掛けるハクサンケミカル(石川県白山市)は、21年に宇仁繊維のグループ会社として設立された染色加工場だ。宇仁繊維の強みである小ロット・短納期対応を実現するための生産拠点として機能している。前身のトーカイ...



ムーンレイカーズ・テクノロジーズ 「もうかる縫製業」作りを実証

2025/07/02

 東レ発のベンチャーで、DtoC(消費者直販)ブランドを企画・販売するムーンレイカーズ・テクノロジーズ(東京、西田誠代表取締役、以下MT)。東レの高機能素材を使ったTシャツやパーカなどは、出せば完売を繰り返し、常に...



内房スバルソーイング 20~30代の技術者が強み メンズ仕立てを融合したシャツ作り

2025/06/18

 千葉県南房総市にシャツ・ブラウス主力の縫製工場を構える内房スバルソーイング(東京都墨田区)はメンズのノウハウを強みに、数年前から国内外で活躍するデザイナーブランドの受注量が増えている。「今後も難易度の高いデザイナ...



タナベ刺繍 刺繍技術で驚きや感動を 開発絶やさず、提案力を高める

2025/06/04

 タナベ刺繍(香川県東かがわ市)は、「驚きと感動の刺繍で笑顔を創る」をミッションに、これまでにない技術開発、刺繍表現に挑み続けている。同社の多彩な刺繍を活用し、国内外で活躍する日本のデザイナーブランドも多い。もとも...



MSPCチーフデザイナー永田勇一さん 自分たちしか作れないものを

2025/06/04

 ファッション性と機能性が融合するバッグ「マスターピース」を製造・販売するMSPC(大阪市)でチーフデザイナーを務める永田勇一さん。国内生産にこだわるのは「自分たちしか作れないものを作るため」。 マスターピースの魅...



環境配慮と経営改善を両立する金俊製革所 相川商事との二人三脚でLWG認証を取得

2025/05/21

 国内のタンナーや皮革の染色工場で、皮革・革製品の国際環境基準監査団体レザー・ワーキング・グループ(LWG)の認証の取得が相次いでいる。国内の皮革産地は縮小傾向が続いているが、グローバルビジネスの舞台に乗ろうと、第...



これが工場!? 圧巻の産業観光施設「カジファクトリーパーク」 おしゃれな非日常空間に

2025/05/07

 金沢の繊維メーカー、カジグループ(梶政隆社長)が観光施設を兼ねた新工場「カジファクトリーパーク」(KFP、石川県かほく市)を4月10日に開業した。産業観光をテーマにしたKFPは、地域に開かれた広々とした公園、セレ...



靴下メーカーの東洋繊維 巻き取り式編み機で丁寧な生産 美濃和紙と尾州ウールで差別化

2025/04/23

 「東海地区で祖父が初めて靴下製造業を岐阜で始めました」と語るのは水谷陽治専務。兄の水谷顕治代表取締役社長とともに経営3世代目として事業を推進している。「靴下メーカーとして何回も節目を乗り越え」、現在は国産メーカー...