たくさんの情報を付加価値に
■今の仕事 毎月開く展示会に向けてコンセプトを決め、デザインを出し、パタンナーに頼んだサンプルを確認し、展示会に出すのが仕事のサイクル。もちろん私も展示会に行き、プレゼンテーションし、お客さんの意見を聞き、量産が決まったら最後の修正を行って生産に入ります。
働く女性がオンとオフで着られる「エミリアン」ブランドのアウター全般の担当で、単品を担当するデザイナーとのスタイリングの打ち合わせも欠かせません。販売先の店頭を見たり、スタイリングの流行をチェックしたり、プルミエール・ヴィジョンにも行って、そこでの情報や雰囲気を取り入れています。欧州の素材感やカラーの流れはエミリアンの甘さとは異なりますが、コンセプトを固める上では大切な要素です。
■やりがい 昨春夏からデザイナー職ですが、企画から生産までの期間が長くなっていることや為替の影響、中国の縫製工賃の上昇などでコストを意識したデザインも求められています。難しい仕様や凝った付属使いなどに制約もある中で企画を充実させ、付加価値をいかに出せるかが課題です。ベテランのパタンナーの協力やチームのコミュニケーションの良さも力に、サンプルを10点作ったら全て採用されるよう精度の向上を目指しています。自信を持って作っているのでプレゼンに力が入り、バイヤーさんには「ぜひ、買って下さい」という気持ちでいます。
■後輩たちへ デザイナー志望で入社しましたが、最初の年はパタンナーでした。デザイナーになれるか不安でしたが、型紙作りや量産への作業が分かり、今は本当に良かったと思っています。やりたいことを言い続け、基本をしっかりすること、どちらも大事にして欲しいですね。
●サンラリーグループ ホワイトジョーラ第2営業部デザイナー 大藏美波さん 中部ファッション専門学校卒、11年4月に入社。
(2013/11/26、繊研新聞)