レディスの秋冬で、レイヤードスタイルの提案とレイヤードを意識したアイテムが広がっている。これまでのノームコアの反動、ロング&リーンシルエットやフェミニンの強まりを背景にしながら、誰もが挑戦しやすいコーディネートで見せている。
アイテムで目立つのはキャミソールタイプのドレスだ。春夏はTシャツなどと重ねるキャミソールが売れたが、秋はそれがドレスになり、セーターとの重ねで提案するブランドが増えている。ベロアや柔らかなウール混といった温かみある素材が多く、さらにブルゾンなどアウターを合わせる。
「ヴゼット」が作ったのはウールガーゼとリバーレースを組み合わせたキャミソールドレス(4万8000円)。どこかレトロなムードがあって、それが今年っぽく、着てみたいと思わせる。
この秋冬は人気が続くレース使いと大きめのラッフルディテールの企画が中心だが、イメージを固め過ぎずに、それぞれ自由に着られるようにデザインした。重ねるアウターはシャギーのライダーズジャケットやウールのロング丈トレンチなどがある。
ロング&リーンのスタイルも多くなっている。クレヨンの「ライフウィズフラワーズ」は、抜け感のある縦に長いレイヤードスタイル。ムートンのロングジレ(7万8000円)は、下にシャツワンピース(3万2000円)、さらにその下にロングのニットプリーツスカート(2万7000円)を合わせた。
シャツワンピースは、袖に「トーマスメイソン」のシャツ地のカフスを付けており、長袖のニットなどを上に合わせても袖口にアクセントが出せる。カフスは取り外し可能。ほかに、ニットを2枚重ね着したようなフェイクレイヤードのプルオーバーや、ファー付きのジレマフラーなども作った。