22年春夏ミラノ・メンズコレクション 9ブランドが市内でリアル展示会

2021/06/24 06:28 更新


 デジタルのショーやプレゼンテーションと並行して、9ブランドがアポイント制のリアル展示会を行った。

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 「ブルネロ・クチネリ」は、自社ショールームで展示会を開いた。人と出会い、日々のできごとを共有する日常が回帰する予感の中で生まれるおしゃれやエレガンスへの欲求。コロナ禍における「ステイホーム」や「自然回帰」でのスポーティー、リラックスウェアは控えめに、スーツやジャケットが中心のコレクションを発表した。

 コレクションのテーマは、「エレガンスの中のシンプルさ」。ジャケットはやや広めのショルダー、パンツはリラックスフィット。オフホワイト、サンドベージュ、ライトグレーなど、軽やかなニュートラルカラーの麻やサマーウールのジャケットに合わせるのは、パステルイエローのストライプや赤のチェックのシャツ。ビジネスシーンの鎧(よろい)としてのスーツではなく、おしゃれ心が回帰した喜びを純粋に満たしていくための服だ。

ブルネロ・クチネリ

 「キートン」の実験的アーバンウェアコレクション「KNT」も、自社ショールームでの展示会。KNTはキートン・ネクスト・テクスチャーズの略。キートン3代目の双子の兄弟ワルテル&マリアーノ・デ・マッテイスが手掛け、18年秋冬にスタートした。今回から新たなブランドロゴもデビュー。躍動感のあるツイストヤーンと家族のDNAを象徴するデザインだ。シーアイランドコットンのロングプルオーバーやTシャツにあしらわれている。

 マイクロ幾何学柄の上質なウールジャージーにオレンジのスウェット地を組み合わせたフーディージャケットは、一見クラシックだがドローストリングで裾を絞ってスポーティーにもなるパンツとコーディネート。この素材とデザインの観点から、ヘリテージとモダンをミックスしたスーツは2型ある。「アンコンベンショナル」(型破り)と題されたプロジェクトで、今後も継続していく。

KNT

(ミラノ=高橋恵通信員)



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