バッグメーカーのエースで女性のビジネスリュックが売れている。21年の売上高はコロナ禍前の19年と比較して7.8倍。すっかり市民権を得たビジネスマンのリュックのように、働く女性向けも「かなり伸び代はある」。ここを狙い、ミレニアル世代向け新ブランド「ダブルアンド・デイナイト」を立ち上げた。初年度販売目標は1億円。
(藤川友樹)
「コロナ禍がターニングポイントになった」。かねてからカジュアル化、片手で操作しにくいスマートフォンの普及、共働き世帯の増加などを背景にリュックは伸びていた。それがテレワークの浸透で、事務職など内勤の女性もパソコンを持ち運ぶ必要に迫られ、大容量かつ体への負担が少ないリュックを選ぶ人が急増したという。
一方、市場ではカジュアルを想定した商品が大半を占め、ビジネスでコーディネートしやすいリュックは不足気味。男性向けを妥協して使う人もいる。特にミレニアル世代は、ニーズはあるものの利用をためらっている人が多いと考え、彼女たちに向けたブランドの開始を決めた。