国内の合繊メーカーはアクリル繊維事業の高付加価値化にさらに取り組んでいる。16年から中国で、日本産アクリル繊維に対するアンチダンピング(AD)措置が行われ、汎用品やこれに近いゾーンは縮小を余儀なくされた。日本のメーカーはリサイクルをはじめとしたサステイナブル(持続可能な)の開発を強化するほか、より安定した用途として資材分野の開拓に力を入れる。
(中村恵生)
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リサイクルの開発が加速
日本エクスラン工業は、従来は廃棄していた工場内ロスを使ったリサイクル100%の「アクリケア」を開発した。ポリエステルなどの溶融繊維とは異なり、主に湿式紡糸で生産されるアクリル繊維ではリサイクルは珍しく、同社が得意とする吸湿発熱などの機能性を付与したアクリレートでもリサイクル対応する。
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