「ローリーズファーム」 25歳以上の女性客獲得に注力

2018/10/03 06:30 更新


 アダストリアの主力レディスブランド「ローリーズファーム」は、25歳以上の女性客の獲得に力を入れる。元々はヤングのイメージがあったが、25年以上のブランドの歴史とともに客層が変化しているためだ。今秋冬のプロモーションには女優の長澤まさみさんと夏帆さんを起用。店頭の見え方や商品も大人を意識し、ブランドの持つ安心感を幅広い層に訴求する。19年春の本格的なリブランディングに向けて戦略の具体化を進める。

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 ローリーズファームの出店先は都心の駅ビルから郊外ショッピングモールまで幅広く、現在は客の約6割が25歳以上という。商品も、若い子が好むトレンド物だけでなくOLや主婦層が安心して着られる服まで揃っているが、客層を考えると後者はもっと打ち出す余地がある。

 そこで、まず販促で「長澤さんと夏帆さんを起用し、25歳以上をコミュニケーションターゲットにしたビジュアルに振っていく」と、9月に着任した牧野辰彦ローリーズファーム営業部長。牧野氏は以前は同社の「ジーナシス」営業部長も務めた。

 女優2人が出演し、アートディレクターを吉田ユニさんが務める、どこか不思議でおしゃれなムービーやルックブックは、客や商業施設にも好評だ。過去2回開催したファッションと音楽のイベントも今年から「ローリーズファームフェス」と名前を変え、大人も楽しめる内容に進化させて11月に開催する。

大人の女性を意識し、販促に長澤まさみさんを起用
夏帆さんを起用したビジュアル

 商品もイージーケアや長めの丈など大人のニーズに応えた企画を充実する方針で、今冬から来春夏にかけて具体化する。同社の大人向けブランド「アパートバイローリーズ」や「レプシィム」とはテイストが異なり、競合しないとみる。

 大人層だけでなく、「20代前半の新規客も取り込めている」のがブランドの強みだ。東京・原宿や新宿などの店舗は特にトレンドに敏感なヤングが多く、スタイリングなど店頭の演出で対応する。彼女たちが大人になっても卒業せず、長く愛されるブランドを目指す。

 顧客へのアンケートでも、ベーシックや使いやすさがブランドのキーワードとして挙がっている。トレンドアイテムもクリーンに表現しており、大人をはじめ幅広い女性が取り入れやすい。これらをより魅力的にアピールするためのブランディングが重要になりそうだ。



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