アディダス、女子大生とトート開発

2015/08/27 10:29 更新


 アディダスジャパンと青山学院大学が共同開発した女性のためのスポーツトート「コスメティックバッグ」がこのほど完成した。9月1日に青山学院大学購買会やアディダスの直営店・オンラインショップ、一部百貨店で発売する。

 両者は13年11月にスポーツ分野でのパートナーシップ契約を締結。14年度からは経営学部マーケティング学科の授業にアディダスジャパンが講師派遣を始めるなど、様々な連携事業に取り組んできた。今回は商品開発にまで踏み込む初のケースで、アディダスとしても開発過程に一般消費者を巻き込むのは例がない。

 プロジェクトのスタートは14年9月。「女性が本当に着たいトレーニングウエア、ランニングウエア」をテーマに全学生を対象に企画を募集。1カ月間に集まった32組・約100人の応募から、プレゼン内容に優れた2組を優勝・準優勝チーム(各3人)として選んだ。14年10月からは具体的な開発商品についてのミーティングを月1回の頻度で開始。15年1月に最終企画を固めた。開発アイテムがバッグになったのは、リードタイムの関係や学生の声を組み入れやすいため。

ミーティング風景出稿用
ミーティングで仕上がったバッグのプロモーション方法について意見を交わす(アディダスジャパン本社内で)

 

 発売するバッグのコンセプトは、「持ち歩けるパウダールーム」。スポーツもオシャレも楽しみたい女子学生に、コスメからA4判書類、シューズなどが入るバッグをデザインした。開け口が底まで開く仕様で、両サイドに透明のファスナーポケットや収納を設けて、アクセサリーなどの小物を種類別に分けて入れられるようにした。中央部にはシューズの収納スペースを作った。2色、7500円。

 優勝チームの学生からは「当初は機能をいっぱい盛り込んだ案を提案していたが、スポーツ要素を求めるアディダス側とのすり合わせが大変だった」、準優勝チームからは「厳しい指摘も受け、アディダスの本気度も伝わった。今後の糧になる」といった感想が聞かれた。

 アディダスジャパンは今後も青学との連携事業を継続する方針。直近では販促・マーケティング分野で、今回のケースと同様の公募型プロジェクトを準備している。

 

バッグ出稿用 バッグ外観出稿用

パウダールームを持ち運ぶイメージのトート(外観と開けた状態)



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