DOYA社長 銅冶勇人さん
アフリカファブリックをファッション商品に
大学卒業前にアフリカを訪れたのをきっかけに、就職後も支援を続けてきた銅冶勇人さん。15年に起業し、アフリカのファブリックを使ったファッション雑貨や服のブランド「クラウディ」を立ち上げた。ブランド名には、曇りの日も明るく生きるというメッセージを込めている。
――アフリカとのかかわりは。
以前からスポーツや音楽から黒人のパワーを感じ、文化に触れたいと思い、就職前にマサイ族にホームステイに行きました。
ケニアでは貧困の現状を目の当たりにしました。ケニアにはアフリカの中でも大きな規模のスラムがあります。臭いはきつく、子供たちの手は汚れや傷だらけ。五感で衝撃を受けました。
――就職後もアフリカのことは頭にあった。
高校・大学とアメフト漬けでしたから、仕事は出来ないことだらけです。出血性胃潰瘍(かいよう)になり、周囲からは顔つきがおかしいとまで言われました。そんな時、ふと、スラムの光景を思い出したのです。自分には仕事もある、家族もいる、仲間もいる。食べ物の心配もない。そうしたら肩の力が抜け、仕事でも結果が出るようになりました。
自分を支えてくれたアフリカに恩返しがしたい。10年にNPOのDoooooooo(ドゥ)を立ち上げました。スラムで駆け込み寺を運営している人たちと連携して活動を始めました。