野球用品全体に大谷効果――スポーツ専門店大手のアルペン(名古屋市)では11月、MLB(米大リーグ)ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手グッズを含めた野球ファングッズの販売が前年同月比で約9倍ペースと急増し、野球部門全体でも7%増と伸びている。野球シーズンは終盤だったが、大谷選手の活躍や国際大会「プレミア12」が開催されたこともあり、用具9%増、アパレル4%増と健闘している。
同社では22日の大谷選手MVP受賞から野球全体11%増、用具13%増、アパレル10%増と急伸。旗艦店の「アルペンナゴヤ」でも大谷選手のTシャツやレプリカユニフォームの売れ行きが目立っている。インバウンド客が買い求める姿も多く、アジアでも大谷選手は高い人気がある。日本の野球用品は品質が高く、海外でも注目されている。
もっとも同店では「今年は大谷選手が全国の小学校にグローブを寄贈してから、親子でキャッチボールしようという人が増えた」と見る。元々、名古屋は草野球が盛んな地域だが、キャッチボールをきっかけに野球用品を揃える人が増えたという。
さらに「MLB商品をカジュアルに着たいという人も増えている」。Tシャツやユニフォームに加えてマフラーやキャップ、スタジャンを普段着に取り入れる人が今年は目立つ。同店はドジャースのスタジャンが売り切れた。ドジャース以外も以前からニューヨーク・ヤンキースは人気で、今年はパドレスも「茶系でカジュアルに合わせやすい」ことから売れている。