アウトドアウェアブランド「アンドワンダー」を企画するアンドワンダー（東京）は19年春夏物で、実用性を高めたレインウェアを拡充する。レインウェアは一般的に防水機能や携帯性が優先される。このため、ポケットが削ぎ落とされるなど細部が簡素化されたり、パンツの着脱がしにくかったりする。同ブランドはポケットを四つ搭載したジャケットを作ったほか、仕様を工夫して着脱がより簡単なパンツを作った。
新開発のレインジャケット（6万4000円）は、40 デニール のナイロンで織ったリップストップと透湿防水ラミネーション「イーベント」を組み合わせた三層素材を使った。前身頃に付けた四つのポケットのうち、腹部の二つは下部が本体から分離した構造のため、バックパックのウエストベルトをポケットの裏に通して留めることができる。ポケットは面ファスナーで固定できる仕様になっている。
レインパンツ（3万2000円）は、高密度織物「パーテックス」の透湿防水性を備えた「シールド」を使った。登山用ブーツを履いたままでも着脱がしやすいよう膝から裾にかけてワイドな形状が特徴だ。通常はばたつかないようにファスナーを閉じておくが、着脱時にはファスナーを開く。形状にこだわった一方、ウエストはベルトではなくゴムを使って簡素化し、コストを抑えた。
パンツを作ったのは初めて。「着脱のしにくさがネック」だったためで、これまでは巻きスカート（1万4000円）と膝下に巻くゲイター（1万5000円）を組み合わせて使う提案をしてきた。パンツを加え、ユーザーの選択肢を増やした。顧客からの反応も良かったという。
