旭化成ホームプロダクツは「ジップロック」をリサイクルした傘のシェアリングサービスを9月から開始する。サステイナビリティー(持続可能性)に配慮した企業活動の一環。環境ベンチャーのテラサイクルジャパン、傘のシェアリングサービスのアイカサと組み、傘のデザインはビームスが担当する。
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ジップロックは21年で発売から25年目を迎える旭化成プロダクツの主力商品のひとつ。食品の保存以外にも用途が拡大している。販売規模は過去10年で1.7倍に伸びたが、プラスチックごみの削減に向けた取り組みが企業に求められていることもあり、今回「ジップロック・リサイクル・プログラム」を始動することにした。
回収・リサイクルを担当するのは世界各国で資源循環の仕組み作りに取り組んでいるテラサイクル。回収した使用済みジップロックで作った傘はアイカサが運営する傘のシェアリングサービスに利用する。7月29日からテラサイクルのホームページで回収の募集を開始しており、9月からのサービス開始に向け1000本の傘を作る。
リサイクル傘一本当たりジップロックのフリーザーパックMサイズ16枚分が使われる。ごみの量を直接的に削減する取り組みではないが、旭化成ホームプロダクツは「ジップロックのロゴがデザインされた傘を使うことで、ユーザーがリサイクルについて考えるきっかけを作れたら」とする。
ビームスは「ビームス・クチュール」レーベルでジップロックと協業した商品を企画、販売した実績がある。今秋、自社の店頭で使うプラスチック製の買い物袋を廃止するなど、サステイナビリティーに配慮した取り組みにも力を入れており、今回傘のデザインでも協力することになった。