アシックスが財団を設立 スポーツ機会を平等に

2025/04/09 17:30 更新


左から石川理事、甲田知子理事長、一ノ瀬理事

 アシックスは4月1日、スポーツに関わる社会課題の解決を目指す「一般財団法人アシックスファウンデーション」を設立し、9日に発表会見を開いた。同財団は、社会的または経済的な理由で運動・スポーツの機会に恵まれない青少年・障害者・女性などをサポートする団体への助成活動に取り組む。原資は年間約1億5000万円。アシックスからの寄付金や、自己株式の財団への処分により割り当てられる株式配当を充てる。5月中旬から支援先を公募し10月から助成を始める。1団体あたり最大500万円を助成し、今後5年で約30団体を支援する。

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 当面、事業や生産拠点があるベトナム、インドネシア、インド、日本で助成活動をする。地域ごとに支援ターゲットを定め、日本は運動機会の少ない障害者、インド・ベトナム・インドネシアはスポーツ教育に課題のある青少年、インドは女性とする。同財団の理事には、元プロ卓球選手の石川佳純さん、競泳パラリンピアンの一ノ瀬メイさん、評議員にはスポーツジャーナリストの増田明美さんらが名を連ねた。財団の設立記者発表会で廣田康人代表取締役会長CEO(最高経営責任者)は、「アシックスでは製品・サービス・イベントでスポーツの普及やパラアスリートの支援に取り組んできたが、現実には様々な理由によってそもそも運動する機会を得られない人たちがいる。財団の活動がそうした課題解決の一助となり、豊かなスポーツ文化を創造したい」と話した。



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