レディスバッグなどの製造販売、スタジオアタオ(神戸市、瀬尾訓弘社長)が売り上げを伸ばしている。15年2月期の売上高は約11億円(前期比10%増)と、創業以来8期連続の増収となった。特にネット販売が2.1倍の4億円と大きく伸びた。店頭、ネット双方の発信がかみ合っているのが増収の理由という。
増収は新規客の増加によるところが大きい。女性ファッション誌『ヴェリー』への掲載、テレビドラマなどへの貸し出し、ネット広告、SNS(交流サイト)やブログでの情報発信を強めてきた。特に、店頭スタッフによるブログの効果が大きい。ネット広告で存在を知った人が検索してブログを見て、安心して買うことが多いという。
3月7日には神戸国際会館ソルの神戸本店を増床、改装した。上質感を特徴とするレディスバッグ「イアンヌ」、財布とミニバッグの「アタオヴィラ」のショップを併設した。同社の全ブランドを見せる環境が初めて整った。年内には首都圏に「アタオ」とイアンヌの直営店を開く。出店は年間1店を基本とし、希少性を保っていく。
パリ発信ブランドとして始めたイアンヌは、日本発信のスタンスに変える。パリにはギャラリー的ショップはあるが、20年までにはパリの一等地に自ら運営するショップ開発を目指す。