繊研新聞社の「第28回テナントが選んだディベロッパー大賞」と「第28回ディベロッパーが選んだテナント大賞」の部門賞が決まった。それぞれのアンケート調査に基づき、25年度の優秀なSCとテナントを表彰する。部門賞から選出する大賞は3月11日に発表する。
ディベロッパー大賞
売り上げと集客力を評価する敢闘賞は、今回から首都圏、京阪神、地方圏の三つのエリアでの選出となった。リアルの楽しさを打ち出して消費者を集め続ける有力施設が並んでおり、過去最高の売り上げを更新しているところが少なくない。コロナ下に開業した「サンエー浦添西海岸パルコシティ」が初の受賞となった。また、今回は「丸ビル・新丸ビル」「なんばシティ・なんばパークス」と一体でニーズに対応しているところが評価された。
新人賞は前回3施設だったが、今回は5施設が受賞した。建設費の高騰などで開発数は減少しているが、条件が厳しい中での新施設が力を発揮した。「イオンモール須坂」はこの間では難しくなったとされる立地創造型の道を歩み、「ニュウマン高輪」はコンセプトなどの面でも評価され、「三井アウトレットパーク岡崎」は従来のアウトレットモールにとどまらない機能が引き付けている。再開発による「ミナモア」「ワン・フクオカ・ビルディング」は新たなニーズを掘り起こしている。
コンセプト賞はエリアに新たな機能を加える「グラングリーン大阪」など都心部の館だけでなく、近郊、地方に広がった。イノベート賞は、開発が減って既存施設の価値の向上を背景に、改装、業態転換、増床でニーズを捉え直したところが揃った。
CS賞、ES賞、プロポーズ賞とも定評があるところが中心となった。人口動態の課題が深まるなか、顧客だけでなくテナント従業員を集める力の重要性が増している。
特別賞は今回、該当する施設がなかった。

テナント大賞
手頃な価格で服や雑貨を販売する全国チェーンの人気が根強かったほか、訪日客に人気の高いアウトドアブランドも得票が増えた。価格ではなく接客レベルの高さやSNS連動施策で集客を工夫するテナントの評価も高かった。
ベストセラー賞は「スリーコインズ」「ユニクロ」が連続受賞。いずれも施設の核テナントとして集客、売り上げに寄与した点が評価された。眼鏡で「ジンズ」、アウトドアで「モンベル」も得票が多かったほか、子供服SPA(製造小売業)の「ブリーズ」は初受賞、「ユナイテッドアローズグリーンレーベルリラクシング」は8年ぶりに受賞した。
敢闘賞はインバウンドの支持が厚い「アークテリクス」と協業で話題を集めたルームウェアの「ジェラートピケ」が選ばれた。国産の革製バッグ、小物の「フリースピリッツ」は初受賞。「エテ」「オンデーズ」「グレディブリリアン」「ハニーズ」は連続受賞だ。
話題性のある商品や販促で集客に貢献したテナントが選ばれるキラリ賞は協業とオリジナルでファンを増やしたTシャツ主力の「グラニフ」が初受賞。新人賞にはオフプライスストアの「ローカスト」が入った。接客力に定評のあるテナントが選ばれるサービス教育賞には「アーバンリサーチ」「ユナイテッドアローズ」のセレクトショップ勢のほか、「オリヒカ」「グリーンパークス」が入った。
社会貢献賞は「アクシーズファム」「ザ・ノース・フェイス」が連続受賞、デジタル活用賞は「ビームス」「レプシィム」が初受賞し、「ディスコート」が連続受賞した。プロポーズ賞は根強い人気の「無印良品」が3年連続受賞したほか、「西松屋」「プラザ」「サロモン」「スーパースポーツゼビオ」の出店を望む施設も多かった。
