ミラノ発「アヤノハクラ」 ママ向けの機能的な服

2018/05/21 05:57 更新


 ミラノ在住で、2歳と7歳の子育て中の羽倉綾乃さんは、「汚れにくく、機能的な服があれば」と、レディスウェアのブランド「アヤノハクラ」を立ち上げた。日本とフランスの撥水(はっすい)素材を使ったジャンプスーツ、ラップドレス、スカートを作り、東京・渋谷で披露した。

 「すてきに装うミラネーゼに囲まれながらも、子育てで汚れてしまう服装に悩んでいた」という羽倉さん。宝飾や化粧品企業の勤務や、ファッション企業での通訳の経験はあるが、服作りは初めての挑戦。撥水素材探しから始め、デザインやパターンも独学で学んだ。

羽倉綾乃さん

 撥水機能があり、生産工程における環境負荷やイージーケアなどに配慮した素材として、フランスの綿・ポリウレタンのストレッチ生地と、日本の朝倉染布の撥水加工素材を選んだ。デザインはトレンドよりも、仕事や子育て、旅行など幅広く使える汎用性があり、長く着続けられる定番を目指した。

 綿・ポリウレタンの織物を使ったジャンプスーツは、子供と遊ぶ時にも動きやすいよう、トップはノースリーブ、ボトムはクロップト丈のワイド。ラップドレスとスカートは朝倉染布の撥水加工素材を使った。

 ドレスは前後どちらにも着られるデザインで、しわになりにくため出張や旅行にも活用しやすい。クロス部分を前にするとウエスト回りが調節でき、マタニティードレスとしても使え、授乳時にも便利だ。スカートはミモレ丈のフレア。ジャンプスーツ3万3000円、ラップドレス2万1000円、スカート1万6800円。

 今後、レディスのシャツや、リンクコーデできるような子供服など、選んだ2種類の素材を使ったアイテムやカテゴリーを広げていく。「素材特性を生かしながら、女性が〝あったらいいな〟と思うものを作りたい」と話す。

 羽倉さんは、汚れを気にせずにおしゃれや子供とのお出かけを楽しむことだけでなく、洗濯回数を減らすことで排水やエネルギーの削減につながり、サステイナブル(持続可能)なライフスタイルへと変化する未来を描く。

 自社サイトで販売を開始しており、7月に東京で展示会を開く予定だ。

ストレッチ性があるので子供と遊ぶときも動きやすい


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