ベーグルの人気再燃 背景にある若者ニーズ

2026/03/03 12:30 更新NEW!


東京・新大久保にオープンしたベーグル専門店「TOKYO BAGEL LAB」(東京ベーグルラボ)は韓国グルメとグローバルトレンドを融合したベーグルを販売している

 ベーグル人気が再燃している。お店巡りや、朝昼晩の食事のいずれかをベーグルにする若者が増えており、「ベーグル活」というワードもある。なぜまたベーグルが人気なのか。ベーグルには、今どきの若者ニーズが映し出されている。

ヘルシーなイメージ

 「ベーグル? 知らない」というオジサマ方は少なくないだろう。そんなことを書くとジェンダーうんぬんと言われそうだが、ほとんど群がっているのは女子だ。しかし、最近は専門店に行列している女性陣の中に、〝健康志向の男子〟や〝小麦が好きな男子〟〝小じゃれたオジサマ〟も見かけるようになってきた。

 ベーグルは、16世紀に東欧のユダヤ人コミュニティーで誕生した。卵や牛乳、バタ―を使用しないことに加え、ゆでる製法により保存がきくため重宝された。1880年代にユダヤ系ポーランド人移民によってニューヨーク(NY)に広まる。そのためNYにはベーグル専門店が多くあり、硬めで迫力あるベーグルが食べられる。日本には専門店があまり無い時代、筆者はNYやカナダでひたすら食べ歩きをした記憶がある。

 脂質が少ない上、ゆでる調理法にも日本人は「ヘルシー」なイメージを持つ。さらに、「モチモチ食感」が女子の好みにも合っている。満腹中枢を刺激されやすく食べ過ぎないというメリットもある。

韓国人気も後押し

 また、若い女子はバターも塗らずベーグルだけをランチに食べることもある。おにぎりに似た感覚で、「ワンハンドで食べられるパン」と位置付けられるのがベーグルなのだ。

 さらに、トーストやバゲットのように食べて飛び散らない点も「食べやすさ」を求める現代に合っている。様々な条件が重なり、今どきの女子には便利でおいしいアイテムなのだ。

 形にも着目した。つるんとした表面は美しく、丸い。「日本人はマルが好き」、とは私の勝手な持論だが、丸い形がかわいらしく、映えにつながりやすいのだ。

 最近の再ブームには、韓国ベーグルの人気も後押ししている。韓国のスイーツやパンがはやるのも最近の傾向だ。ベーグルは中央が空洞でドーナツ型が多いが、韓国ベーグルは中央も詰まっているため、具材を挟みやすい。厚さもあるので、生地の中心にクリームを注入しやすく手を汚さず片手で食べられる。

 「全国民が周知しているトレンド食」は生まれにくい時代。ベーグル人気を知らない層も少なくないだろう。しかし何度もブームが来る食品には何かしらの理由がある。そこを探ると、これまで意識しなかったニーズが浮かび上がってくるのではないだろうか。

(日本食糧新聞社/トータルフード・小倉朋子)



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