バロックジャパンリミテッドは今年、OMO(オンラインとオフラインの融合)の取り組みを一層強化し、3月にはECシステムも刷新する。同社はコロナ禍を受け、20年からECシフトにかじを切り、ECチームの増員や、全社での意識改革を進めてきた。強みである販売スタッフのオンラインでの活躍も目覚ましく、22年2月期上期(21年3~8月)の国内EC売り上げは48億6200万円(前年同期比14.1%増)と伸長。下期も、一昨年の高い実績を上回って推移している。22年は「EC戦略というよりも、ECと店舗をいかにマージ(融合)した取り組みを進めるか」(田村英紀EC事業部部長兼OMO推進部部長)を重点に施策を打つ。
(中村維)
一昨年から昨年にかけてのECシフトに関しては、「数字を見られる環境づくりが一番のスタートだった」とする。どのサイトでいくら売れたのか、その分析内容や今後のスケジュールなどをEC事業部から週次でリポートし、全社で数値を見える化。「EC担当だけでなく、各ブランド担当や商品部含め、皆でデジタルについて理解しながら取り組んでいる」。加えて、EC先行予約やEC限定商品の企画など、MD面も磨きをかけ、しっかりとECで売る体制を整えてきた。