事業承継と世界旅行⑤ 意外と知らないビザって何?

2024/07/02 12:30 更新


海外で仕事がしたいなら、ビザがどうしても必要に

 今回は「番外編」的な内容ですが、意外と聞いてみたい、というか全く知らなそうなことを書いてみようかと思います。それは「ビザ」。日本に暮らす日本人には全くなじみのないものですよね。私もなんとなく「外国に住むために必要なもの」という認識でしたが、それがなんなのかよく分からないでいました。「海外で仕事がしたい!」という人がいるかもしれないので、ビザ(あくまでアメリカのですが)について書きますね。

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2年半かかる原因も

 ビザと簡単に言っても「学生ビザ」「就労ビザ」「ジャーナリストビザ」など種類は色々、そこはググってください。まず、自分の目的にあったビザを探します。私の目的は「アメリカで生地や洋服を売る」です。どんなビザが取れるのでしょうか。「とりあえず様子が見たい!」のなら、どこかの学生になって学生ビザを取るのが簡単ですが、収入は得られません。それでも、人脈作りや武者修行的に1~2年乗り込むには学費を払ったとしても一番コストもかからず簡単です。

 私の場合、長期でのチャレンジを想定していたため、アーティスト(デザイナー)としての経歴と実績があると取得可能なOビザ(通称アーティストビザ)、もしくは会社経営者としての経歴と実績で取得可能なEビザ(通称投資家ビザ)から選ぶのが妥当でした。Oビザは長くて3年、短いと1~2年など短期なものが出されたりします。Eビザの取得は難しいですが取ってしまえば5年、次の更新も申請時と同じ業態が維持できていれば5年と長いスパンでの活動が可能です。事務手続きが大嫌いな私としては、より期間が長い方が魅力的。というわけで、今思えばOビザの方が遥かに簡単だったのに(いや実際はOビザも特殊な書類が多くて違う意味で大変です)、Eビザを申請することにしました。これが2年半かかる原因になります。

アメリカ愛は要らない

 とにかく「本当にアメリカでビジネスやります!」の証明書類が多い。25万~30万ドルの投資金額を移動した後に、もう引き下がれないよねというほどの「領収書」が必要です。EビザもOビザもメディア掲載歴が必要。日本での納税履歴ももちろん必要。絶対に理解していなきゃいけないのは「アメリカでお金を稼いでしっかり納税し、アメリカにメリットのある人なら入れてあげるよ」というのがビザということ。アメリカ愛とかは全く不要です(笑)。あと、弁護士を雇って申請するのに50万~100万円はかかります。面倒なことばかり書きましたが、夢のための投資! 我慢! というところでしょうか。皆さまもぜひニューヨークに来てください!(笑)

(ヤンマ産業&会津木綿工場はらっぱ代表・山崎ナナ)

【連載】事業承継と世界旅行

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