カイタックF、360度ストレッチで攻め

2015/08/12 06:51 更新


 カイタックファミリーは、ツーウエーストレッチ素材を使ったジーンズのOEM(相手先ブランドによる生産)事業を拡大する。

 一般に、タテ・ヨコ方向に伸びるツーウエーストレッチの商品は、ヨコ伸びだけの商品と比べて価格が高くなることから量販店などから敬遠されることがあった。この間、素材開発が進み、従来よりも伸縮性に優れる上、綿100%素材のような表面感の「かっこよくはける」商品が開発できたことから、改めてツーウエーストレッチのジーンズカジュアル商品を「360度ストレッチ」のネーミングで売り込む。

 7月末に同商品群だけの展示会を行い、①綿100%の表面感のツーウエーストレッチジーンズ②特に伸縮性が高いスキニー、レギンスタイプ③ツーウエーストレッチのセルビッジデニムを使ったジーンズ、の三つのコンセプトで提案した。ストレッチ素材のジーンズはストレッチ特有の表面感になりやすいことから、今回特に、綿100%素材のような雰囲気が出るようにした。ツーウエーストレッチのデニム商品は寸法安定性の問題などから取り扱いが難しいとされるが、同社は約10年前からこうした商品を扱っており、ノウハウも持つ。

 素材は国内、海外の生地メーカーのデニムを使う。生産は納期・ロット・コストに合わせて、国内、中国、東南アジアを使い分ける。ショップオリジナルを扱う専門店や、百貨店を主販路とするアパレルメーカーに向けてOEM供給する。ジーンズで想定小売価格は1万2000~1万5000円中心。ビンテージ加工やケミカル加工、若干のダメージ加工もできる。メンズ、レディスあり、ジーンズのほか、カラーパンツ、Gジャン、シャツなどでも対応する。同社は360度ストレッチを用いたOEM事業で、初年度5億円(卸価格)の販売をめざす。



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