「CFCL」高橋悠介さんに聞く 直営店で二次流通製品を売る意図は?

2025/09/24 06:27 更新NEW!


「CFCL」と「ラグタグ」の特徴を融合したプロモーション動画も制作した

 「CFCL」は9月12日に開業したニュウマン高輪に直営店を出店した。小物雑貨やキッズウェアも充実する、CFCLで最も広い約130平方メートルの売り場で、ティンパンアレイの「ラグタグ」と今年5月から協業する循環型サービス「ネクストループ」で回収した二次流通製品の初の販売店舗でもある。クリエイティブディレクターの高橋悠介さんに、その意図や可能性を聞いた。

(須田渉美)

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 以前から、製品を作って売って終わりではなく、最後まで責任をもって循環させる仕組みを作りたい思いがありました。必要なくなった服が廃棄されることのないよう、回収・修理して次の使い手につなぐことができたらと。フリマアプリでCFCLの製品は高めの価格で売買されているので、ポテンシャルもあると感じていました。

 最初は自社内でやろうと検討したのですが、一定の品質を保つことや値付けの判断基準など、専門の知識とノウハウを持っていないと難しい。事業化しても採算が合わなければ続けられません。二次流通サービス大手のティンパンアレイに相談すると、他企業に対応するリユースのシステムを持っていたので、一緒に取り組むことにしました。

 二次流通は多くの企業が注目していますが、新品を販売している傍らで扱うのはブランド価値の棄損につながる懸念もあります。しかし自分を振り返ると、学生時代にラグタグなどでブランド古着を買っていましたし、興味があっても購入できなかった若い世代がCFCLの洋服に挑戦する機会になるかもしれません。来店のきっかけ作りと、間口を広げるうえで役立つと考えています。

 5月からラグタグと自社で回収し100着強が集まりました。ありがたいことに多くの方が大事に着てくださっていて、たくさんは集まらなかったですが、一定水準の製品を補修・メンテナンスして店頭に出しています。汚れや破損がひどいものは、将来的にマテリアルリサイクルできるよう専門企業と協議しています。

 ニュウマン高輪の2階のエントランスでは、ニュウマンとラグタグとの3社協業の期間限定店を実施しています。商業施設の開業で二次流通サービスを打ち出すのは今までにない新しいアプローチですし、より多くの方に価値を認識してもらえるでしょう。

ニュウマン高輪の2階にオープンした「CFCL」


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