アパレル・雑貨ブランドの営業代行や百貨店などで催事販売を行うクロップ(大阪市)は4日、大阪・京町堀の靭(うつぼ)公園近くに旗艦店「リグ」を出した。
レディス向けのセレクトショップで、ウェアを軸にバッグや靴、アクセサリーなどを揃える。「リグとは装備する、準備する、ふざける、といった意味。シンプル、ミニマムを基本にちょっと変わったデザインや古着などで〝外し〟を加える」と松井寿樹社長。
昨年8月に阪急うめだ本店にあった店舗を閉め、大阪市中心部で直営店を出す立地を探していた。オフィス街である本町、肥後橋から近いことや近隣にタワーマンションなどがあり、対象とする30~40代前半の女性客の来店が見込めると判断した。
大阪・靭公園近くに開いた
ウェアは「ザ・ケイジ」「ラブアワーデイズ」「ヒロミシスル」などを揃え、17年春夏シーズンはブラウスを充実させた。前身頃はシンプルなブラウスだが後身頃はショート丈のリボンで結ぶデザインなど「普通に見えて凝ったデザイン」が多い。ブラウスは2万円前後、ワンピースは3万~5万円が中心。品揃えに変化を出すため、古着で刺繍入りのチャイナガウンやブラウス、下着も仕入れた。
小物雑貨は、バッグ「マロウ」、ムーンスターのスニーカーなどを扱っており、客単価は1万円前後を想定する。
社内の他の事業との相乗効果も狙う。「カルデサック」、青森ヒバを使った雑貨関連「カルデサック・ジャポン」といった同社が営業代行するブランド、卸販売が伸びている自社ブランドの国産靴下「トイロ」とアクせサリー「アンヴロップ」も販売している。
同店はビルの3階にあるため、課題となりそうなのは集客だ。そのため、百貨店などから引き合いが強いアクセサリーを軸にした催事販売と連動させる考え。昨年は、営業代行を手掛けるブランドなどを集めた期間限定店を全国で100回近く行った。今年も続けて購買客にDMなどを渡し、旗艦店のリグに送客する戦略。近隣でのDM配布にも力を入れ、「徐々に顧客を増やしていく」。
同社の事業はオリジナルブランドの卸、アパレル・雑貨ブランドの専門店向け営業代行、百貨店などでの催事販売が軸。今後、リグを中心とした直営店事業を柱の一つに育てる。
「シンプルに見えて凝った」商品を集める