アパレルメーカーのタッド(東京)が販売する国産ジーンズブランド「DeeTA」(ディーティーエー)のハイパーストレッチジーンズが売れている。タテヨコに伸びる高ストレッチ生地で、色落ちの表情が好評。今春に出した原宿の直営店では、月60本ペースで販売している。
(疋田優)
同商品は8月から販売し、10月までで販売数量が100本を超えた。ブランドの主軸ジーンズは綿100%のセルビッジのルーズスキニーで、今も人気のアイテムだ。ストレッチ生地はブルーデニムのタテ落ちの表情をイメージ通りに出すのが難しいため、商品企画を見送っていた。しかしここ最近、がっちりしたスポーツ体形の男性からの「軽くて伸縮性のあるスキニージーンズがほしい」という要望が強まり、ハイパーストレッチジーンズを開発した。
素材は綿92%・ポリエステル4%・ポリウレタン2%の10オンスを採用。薄くてタテヨコに伸び、脚にぴったり吸い付く。直営店で試着した客はストレッチ性とはき心地の良さに驚きを隠さず、通称「OMG(オーマイガー)ジーンズ」と呼ばれている。
ブランドが最も気を遣っているデニム地ならではのタテ落ちにも納得の表情が出せたため、8月に店頭に出した。加工は4種類あり、ワンウォッシュが2万5000円、加工物が4万4000円。2カ月で販売数量が100本を超え、「定番品でこだわってきた加工をストレッチ素材で表現できて、納得して購入してもらえている」(浅見拓賜代表兼デザイナー)とみる。
ディーティーエーは10年にスタート。国内で生産し、70年代パンクロック、サーフテイスト、ステッチ変化など独自のディテールで、デザイナーの主張が支持されている。加工は岡山県倉敷市・児島のフーヴァルが手掛けている。卸し先は約20軒。