クッキー規制後のデジタルマーケ 〝商品で客と対話〟の原点へ

　個人情報保護強化によるクッキー規制で、小売りではECでの客取り込み施策の見直しが始まっている。これまでは自社サイトに訪れたり、検索したりした客に、リターゲティング（追跡型）広告を出して新規客化してきたが、今後は「1度購入した顧客とのコミュニケーションの深化」と「実店舗を活用した新客獲得」を強めるスタンスが必須となり、特にアフターコロナを見据えれば、より「足元基盤である顧客とのコミュニケーション強化」が勝ち残りのカギになりそうだ。

（監物敏充、疋田優）

大手は脱クッキー必須

　まずクッキー規制・脱クッキーマーケティングへの流れに、特に大手企業は積極的に対応していく姿勢を示す必要に迫られるだろう。加えて、個客に情報取得と活用の承認を取っていくことが、顧客体験重視の面で必須になる。