メンズ「ダブルワークス」 レディス、キッズ需要つかむ

2018/10/24 06:26 更新


 カットソーの三恵メリヤス(大阪市)が、メンズ主力の「ダブルワークス」で、レディスやキッズの需要をつかんでいる。レディスでミックスコーディネートが進む中、セレクトショップがアメカジテイストの同ブランドをバイイングするケースが広がった。

 19年春夏物は男女受けを狙った提案をはじめ、サイズ感にこだわり、素材から差別化を狙ったカットソーを打ち出す。

(小畔能貴)

 レディスは企画していないが、この2年でレディスバイヤーがS寸やM寸を発注するケースが増えた。ミックスコーディネートとともに90年代のファッションが広がりアメカジテイストの同ブランドへの需要が高まった。大手企業が展開するセレクトショップなどへの販売が広がり、レディスとしてのニーズは全体の約1割を占めるまでになった。「これからもまだ伸びそう」という。

 キッズ企画は18年春夏から本格化。メンズ同様に国産で、素材やプリントにこだわるなど、大人顔負けの物作りが特徴で、春夏物のTシャツは2900~4500円。「キッズ専門店の販路は持っていないが、『リンクコーデ』の広がりなどを追い風に全体の1割弱のシェアになっている」。

 19年春夏物では、男女受けしそうな商品としてドルマンスリーブの半袖スウェットプルオーバーを販売する。リサイクル綿混のスラブ糸によるミニ裏毛の編み地を、ぜいたくに大きく1枚使い、前後の身頃として使用するもの。甘めに編むので柔らかくて適度に軽く、裾は切りっ放しにしてほつれないようにオーバーロック加工して仕上げる。サイズはS~XLで、プリントしたものが8800円、9200円。

19年春夏物で打ち出すドルマンスリーブの半袖スウェット(左)とポリエステル・綿・レーヨンのTシャツ

 タンクトップも同様で、きれいに見えるシルエットの実現にこだわった点が展示会で好評だった。脇に縫い目のない丸胴の天じくで仕上げ、着心地も重視する。プリントしたものと、無地の胸ポケット付きがあり、4200円。

 このほか、ポリエステル・綿・レーヨンのオリジナル混紡糸を使い、製品染めで濃淡を表現し、クラックプリントなど2種類のプリント手法を盛り込んだTシャツ(5200円)も、綿100%とは異なる素材感として提案する。

 最もこだわった商品として、オーガニックコットンを柔らかく仕上がるつり編み機を使って、斜行しにくいSZ天じくで仕上げる無地ポケットTシャツも出す。白と茶綿ブレンドによるブラウン系の2色展開で7000円。

大人顔負けの物作りが特徴のキッズ向けTシャツ


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