レディスブランド「エブール」(サザビーリーグ)のブランドを代表するアイテムであるコートは、21年秋冬も力の入ったラインナップとなっている。
なかでも目を引くのは、イタリアの老舗テキスタイルメーカーのカシミヤヘリンボーンを使ったコート。ダッフルコートをもとにしたシンプルなデザインだが、洗練されたフォルムに存在感があり、何よりその風合いが上品。襟回りはきれいに形が出るように芯を入れてあり、ステッチワークなど細かなところまで完成された魅力がある。コートへの支持の厚さを示すような商品でもある。顧客向け受注会などでの受注生産とし、縫製は国内。本体60万円。
コートの素材はジロンラムや極細の上質なウールを使った〝リュクスメルトン〟と呼んでいる柔らかなメルトンをはじめ、今年もほとんどがウール。色のバリエーションは、今風のくすんだパステルカラーが新しく、キャメルも目立つ。エブールのコートといえば分量感のある大人のロング丈をイメージするが、ハーフやショート丈、セーラーカラーのプルオーバータイプなど様々な丈、形、価格の商品を用意した。
ブランドは16年にコート10型からスタートし、この秋で5周年を迎える。愛と感謝を伝えたいと、「LOVE」をキーワードに女性たちの「これが好き」という感覚にフォーカスしたという今シーズン。コート以外のアイテムも、シルエットや袖の作りなどにトレンド感がありながら、長く愛着を持って着られそうな商品が揃う。