旭化成せんいとエドウインは11月から、エドウインのレディス基幹商品「ジャージーズ」「ラディーバ」で共同販促を行う。肌面の素材にキュプラ「ベンベルグ」が採用されており、旭化成せんいはベンベルグの消費者認知度の向上を目指す。エドウインは、ベンベルグが持つ機能性や国産を前面に出すことで差別化につなげる狙いだ。
商品は、ジャージーズ、ラディーバで15~16年秋冬向けから販売する〝暖パン〟。肌面にベンベルグとポリエステルの混紡糸を配し、ベンベルグの吸放湿性に付随する発熱効果や快適性、ポリエステルによる高い保温性を付与した。ジャージーズでの採用は、今回が初めて。ラディーバは立ち上げ当初から使用し、リピーターが多いため、商品のバリエーションを広げて打ち出す。「この2、3年で冬のあったかジーンズが市場に浸透し、ロープライスのものも増えている」(須藤克彦エドウインレディス部長)中、快適機能性の高さを明示することで差別化する考えだ。ベンベルグを使用したジャージーズは9500円、ラディーバは6500~6800円。計10万本以上販売する見通しで、ベンベルグの使用量も前秋冬の1・3倍になる予定という。
『ストーリー』、『ヴェリィ』の11月発売号で打つ共同広告は商品に加え、ベンベルグの機能性や原料についての説明も充実させる。同時に、ジーンズチェーン、百貨店など約1500店の店頭で、商品と素材の特性を訴求するPOP(店頭広告)を設置。一部店頭では、プロモーションビデオも放映する。販促期間中にキャンペーン実施店舗でベンベルグ使用のジャージーズ、ラディーバを購入した先着1万人に、ベンベルグのロゴや素材特性を説明したシールを貼った「サランラップ」を配布する。ベンベルグのブランドサイトはリニューアルし、同商品のプレゼントキャンペーンを行う。
キュプラの消費者認知度が40%に対し、「ベンベルグは20%を割る」(入克彦旭化成せんいベンベルグ事業部ベンベルグ第一営業部長)。今年に入り、カイタックトレーディングや阪急うめだ本店など協業企画を連打し、消費者向けの訴求に力を入れてきた。エドウインとも年間を通じた共同開発や販促を視野に入れる。消費者向けの仕掛けを継続し、キャンペーンを活発に打っていた10年前の40%へ回復を目指す。