倉庫ロボットのエグゾテックニホン 東京デモセンターを開設 パルが導入決定

2023/07/05 06:26 更新


スカイポッドと専用ラック(東京デモセンター)

 倉庫ロボットメーカーのエグゾテックニホン(東京)は、倉庫自動化ソリューション「スカイポッドシステム」を常設展示する「東京デモセンター」(東京・新木場)を開設した。実機の展示に加え、導入済み企業の倉庫内環境をAR(拡張現実)で体感できる「イマーシブエリア」や「メンテナンスエリア」を設け、顧客企業が課題解決策を具体的に検討できる。

 フルフィルメントサービスのアッカ・インターナショナルとのパートナーシップ契約締結も発表した。パルのEC物流倉庫の効率化にスカイポッドシステムを導入するもので、デモセンター開設のテープカットには堀田覚パル常務執行役員も参加した。記者説明会で堀田氏は「7、8年で売り上げが8倍に拡大したECのインフラ整備」とその狙いを説明した。スカイポッドシステムの拡張性と収納効率が導入決定の決め手となった。28年にEC売り上げ1000億円(22年度400億円超)を目指しており、「必要なキャパシティーの拡大に欠かせない」という。大和ハウス工業の物流施設「DPL平塚」で1年以内に稼働する予定だ。

 スカイポッドシステムは、3次元立体走行自動搬送ロボット「スカイポッド」、商品を入れる専用コンテナを格納するラック、人が作業するピッキングステーションからなる。人の作業員の代わりに多関節アームのピッキングロボット「スカイピッカー」を利用することもできる。

 スカイポッドはピッキングステーションとラックの間を自動走行し、最大12メートルのラックを上下に移動して商品の入ったコンテナを作業員の所まで運ぶ。ピッキングステーション、ラック、ロボットのシンプルな構成のため導入期間が短く、システムを稼働しながらラック増設もでき、物量の変動に対応するためロボットをレンタルで追加することも可能だ。デモセンターではこれらの運用の実際を見ることができる。 

 エグゾテックニホンは仏エグゾテックの日本法人。エグゾテックは15年に設立、スカイポッドシステムの拡大で急成長している。これまでに5000台のロボットを生産し、世界100カ所の倉庫で稼働している。19年に日本法人を設立し、同年にはファーストリテイリングとパートナーシップ契約を結び、21年に稼働した。三井不動産のECモール「アンドモール」の物流拠点「EC自動化物流センター」では23年に稼働した。ヨドバシカメラ、アルプス電気なども顧客企業だ。

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