【パリ=松井孝予通信員】韓国でECプラットフォームを運営するクーパンが、ラグジュアリーECプラットフォーム「ファーフェッチ」を運営する英ファーフェッチ・ホールディングスを5億ドルで買収することが明らかになった。経営難に陥っていたファーフェッチはこの合意により、クーパンから出資を受け事業を継続する。一方クーパンはファーフェッチが取り扱う高級ブランドで潜在性の高い韓国市場のシェア拡大を狙う。
この買収を受け、「カルティエ」「ヴァンクリーフ&アーペル」をはじめとするラグジュアリーメゾンを擁するコンパニー・フィナンシエール・リシュモン(スイス)は、子会社のファッションECサイトのユークスネッタポルテ(YNAP)の株式売却を撤回した。
リシュモンは22年8月、YNAP株の47.5%をファーフェッチへ、3.2%を投資会社シンフォニーグローバルへ譲渡することで合意していた。
またファーフェッチとのパートナーシップにより導入した「ファーフェッチ・プラットフォーム・ソリューション」の採用を取り下げ、今後はYNAPの新経営陣の下、自社による発展を目指す。