ファッションジュエリーブランドのクリスマス商戦は、売り上げが前年を上回った店舗が多そうだ。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着くなか、昨年は客数が伸び悩んだ都市部で客足が戻り、販売額を押し上げた。一方、昨年実績の大きかった郊外・地方店は苦戦した。男性からのギフト需要が減少し低単価傾向にある半面、堅調な自家需要は高単価にシフトし、二極化が鮮明だ。商品では、イヤアイテムが売れ筋で、結果的に若年層の支持が強いブランドでは客単価の減少を招いた。昨年大幅に伸長したEC売上高は落ち着きを見せている。
(中村維)
売り上げが前年比2ケタ増と目立ったのは、好調が続くミルクの「エテ」と「ジュエッテ」だ。いずれも客数増が貢献した。エテは既存店の12月の売上高が前年同期比22.5%増。客数は24%増で、アプリやインスタグラム、ECといったデジタルでのタッチポイントからの流入が増えた。特に大都市圏店舗での客数回復が顕著だ。客単価は500円下がり、2万2000円。ピアス、イヤリングが70%増と伸びた結果、単価が下がった。販売のピークの週で特に25日はカップルが来店しギフト、ペア需要が高まった。イヤジュエリーのほか、10Kネックレスも50%増と拡大した。一方、例年人気の高かったウォッチは20%減。「スマートウォッチの台頭によるものでは」と見ている。
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