全国の服飾系専門学校を対象に繊研新聞社が行ったアンケート(有効回答38)によると、21年春の卒業生の就職率は例年と比べて大幅に低下した。19年、20年と就職希望者の就職率が「80%未満」の学校は2校だけだったが、今春は一気に13校に増えた。コロナ下でファッション業界では、多くの企業が採用の中止や減員を行ったため、「今春は他業界や異業種に就職した学生が多い」「志望にこだわって新卒での就職を諦めたり、起業や独立を目指す学生も増加」しており、就職戦線の厳しさが表れた。
(河邑陽子)
就職率は過去2年、回答校の55%以上が「100%」だった。「90%以上」と答えた学校は80%以上あったが、21年は「100%」と答えたのは42%で、「90%以上」は55%にとどまった。今春は「80%未満」の学校が3分の1以上を占め、70%台が5校、60%台2校、50%台2校、40%台3校、1校は39.3%と苦戦した。例年は多くの企業から求人が集まる東京や大阪の大規模な有力校や、就職実績の高い中堅校も70%前後や50%台に落ち込んだ。一方、今春も「100%」の学校も16校あり、中京地区や福岡、熊本ほか地方校や、都心部の小規模校が中心だった。
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