個性派のアパレルブランドも揃った。合同展「プラグイン」の提携プログラムで日本からは2ブランドが出展。日本らしい風合いや、意匠を凝らした商品を披露したほか、香港の若手ブランドも勢いを見せた。
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こだわりをシンプルに
三木勘也氏がデザイナーを務める「RABD」(日本)は日本製の革製品を強みとしたブランド。体の線を強調するように幾何学的な切り替えを走らせ、シャープに仕上げたレザージャケット(税込み12万~14万円)が人気商品。細やかな意匠の半面、ボタンを襟の内側に配置するなど、顔周りのディテールやステッチを工夫し、「結果的にシンプルに見せる」のがこだわりだ。
「MARCCH」は23年にスタートした香港の新興ブランド。「結び目」や、異素材を組み合わせる「コラージュ」の技法など、象徴的なモチーフを組み込む。印象的なのは袖のスリットを結んでつないだジャケットやシャツ。結び目が立体的なシルエットを生むデニムジャケットのほか、結んだひもが垂れて揺れるシャツなど、同じモチーフでも素材によってがらりと表情が変わる。ディテールで新しさを持たせつつ「クラシックな印象」を重視する。