「コントワー・デ・コトニエ」「プリンセス・タムタム」 法的再生手続きを申請

2025/06/24 17:00 更新


 【パリ=松井孝予通信員】ファーストリテイリング傘下で、ランジェリーブランド「プリンセス・タムタム」とレディスブランド「コントワー・デ・コトニエ」を展開するファーストリテイリングフランスが、6月20日にパリ商事裁判所に法的再生手続きを申請した。23日、ファストリが発表した。

 ファストリフランスは、数年にわたり業績低迷に直面し、複数回の再編を実施してきた。18年に希望退職による人員整理、21年には74店の閉鎖と217人の削減を実施。23年6月には、国内136店中55店の閉鎖、300人超の人員削減を柱とする大規模な再編計画を従業員代表機関に提示していた。

 この計画では、コントワーが67店中28店閉鎖、272人中101人削減、プリンセス・タムタムが69店中27店閉鎖、235人中84人が対象とされたほか、ファストリフランスでも119人の削減が見込まれていた。企業側は当時「組織の存続と市場変化への対応」と説明していた。

 だが、その後も2ブランドの業績回復には至らず、現在、国内店舗数はコントワーが約40、プリンセス・タムタムが約50と、全盛期から大幅に縮小している。

 両ブランドは、それぞれ85年(プリンセス)と95年(コントワー)にフランスで設立され、05年にファストリが買収した。ユニクロの仏1号店開業前に位置づけられた投資であったが、その後の市場環境の変化により、現在はグループ内での存在感が大きく揺らいでいるとの見方もある。



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事