足の3D計測サービスなどを行うフリックフィット(東京、廣橋博仁社長)のスニーカー「レッドリスト」が順調に滑り出した。1月にEC販売を始め、阪急メンズ東京で2月15日に開いた期間限定店では6日間で500万円超を売り上げた。無名で7万2000円と高額だが、「デザイン性もさることながら、環境保護活動にも資するというストーリーが受けたのでは」(廣橋社長)とみている。
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絶滅危惧種を意味するレッドリストは、環境保護活動を目的の一つとしたハイエンドなスニーカーブランド。初回はトキやスマトラタイガーなどをモチーフにした三つのデザインを用意した。「レッドリスト・プロジェクト」として、実際に都内や新潟・佐渡島でゴミ拾いなどのクリーン活動も始めている。
初めての期間限定店は期待以上の結果。シンプルな空間でブランドのストーリーをインパクト強く訴えたのが響いた。サステイナビリティー(持続可能性)ではなく、レッドリストに焦点をあてたのも良かったようだ。阪急の担当者は「クリエイティブな商品に敏感な阪急メンズ東京のお客にマッチした」という。10万円超のラグジュアリーブランドのスニーカーよりは買いやすく、日本人の足形を意識したつくりで履きやすいとの評価もあった。
1割程度だがインバウンド(訪日外国人)客にも売れた。タイやフィリピンなどの富裕層も購入、トキモデルが人気だったという。今後は東西の有力商業施設で期間限定店を重ねてブランド認知を高める。ニューヨークやシンガポールにも限定店を開く予定だ。夏には佐渡島で大きなイベントを行う計画もある。