“防虫ウェア”感染症対策で売れてます

2016/09/26 10:36 更新


 アウトドアブランド「フォックスファイヤー」の〝防虫〟ウェアが売れている。アース製薬と帝人フロンティアが共同開発した素材「スコーロン」を使い、アウトドアメーカーのティムコが商品化したもので、15年は前年の2倍売れ、16年も1・5倍のペースで売り上げを伸ばしている。デング熱やジカ熱など蚊を媒介した感染症が話題となる中、日本の技術による安心・安全商品として支持されている。

 生地には虫を寄せつけない特殊な薬品が固着され、「生地表面にとまった虫が触覚と足先の感覚器でそれを感知し、逃げていく」(ティムコ)という。発売は7年前だが、14年夏にデング熱騒動が起きると注目を集め、翌年の15年には14年の3倍、16年はその倍を仕込んだ。

 フォックスファイヤーはもともとフライフィッシング愛好者に顧客の多いブランド。活動の中心地が蚊の多いところのため、蚊よけ対策が求められていた。そうした中でスコーロンと出合い、開発を進めたが、「薬剤と染料の相性など商品化には困難を極めた」という。

 試行錯誤の末、完成したのが今のタイプで、ティムコでは同素材でニットと布帛の両製品を開発した。アイテムはアウターからシャツ、カットソートップ、パンツのほか、アームカバーや帽子、タイツ、手袋、ネックウォーマーなど約50。今後は寝袋カバーなども加える方針だ。



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