縫製工場が深刻な労働力不足に苦しんでいる。コロナ禍で母国に戻れなかった実習生がこの間、相次いで帰国し、「縫製現場では受注しても、縫うキャパシティーがない」と声が上がる。政府による入国制限がいつ解かれるか見通せないなか、日に日に現場の疲労感が増している。
(大竹清臣、森田雄也)
来年には実習生ゼロ
福島県のメンズシャツを主力とした縫製工場では、中国からの技能実習生がコロナ禍で一斉に帰国したため、生産能力が半減した。ここには、もともと中国からの技能実習生が18人いたが、昨年、今年と帰国してしまった結果、6人にまで減少した。従業員60人のうちの約3分の1を占めていたため、大幅な戦力ダウンとなったのは間違いない。このままいくと、「来年には実習生がゼロになる」と危機感を募らせる。今のままでは受注が回復したとしても、納期通りの生産は難しいという。
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