メンズニット専業のジム(東京)は気候変動による猛暑、夏の長期化対策として、26年春夏物で麻使いのニットアイテムを強化する。大手セレクトショップや有力個店向けに、自社で商標を取得している綿麻素材「アイスリネン」による薄手の羽織物を打ち出す。
「アパレル市場では、かつて約50日あった冬物の販売期間が30日ほどに短くなる一方、夏物は160日間と大幅に延びている。そのため秋冬の比重が高いニットアイテムでも夏物の拡充は不可欠」(八木原保会長兼社長)と強調する。今夏もアイスリネンを使ったカーディガンやクルーネックセーターなどの別注品は地方の有力個店でヒットしており、追加発注がきた。ここ数年は夏物の売り上げ比率が大幅に高まっている。
26年春夏はアイスリネンの横編み12ゲージ の無地の半袖クルーネックやカーディガンのほか、表情のあるあぜ編みのセーターやブルゾンなどを出す。大人の男性向けカジュアルとして、上品なリゾートスタイルをアピール。「夏はTシャツ一辺倒では単価が下がり、ファッションの楽しさも表現できないため、薄手のニットの羽織物を拡充してコーディネートの幅を広げる」考えだ。
なお、春の立ち上がりからの海島綿など高級天然原料を使ったニット・カットソーアイテムの提案も引き続き強化する。