宮崎市の若草通商店街にあるメンズカジュアル専門店ナーリー(峰一樹代表)は、「新たなおさがり」の提案として、着なくなった大人服を子供服に仕立て直す「ナーリー・キッズ・ティー」に力を入れている。今月末には、初めて東京でイベントも開く。
ナーリー・キッズ・ティーを始めたのは18年5月。それ以前から取り組んでいた、商品に新しい価値を付けて一点物に生まれ変わらせる「サンキュー・シリーズ」の一環で、大人用のポロシャツで子供服を作ったことがきっかけだ。友人の出産祝いに贈ったところ、「自分が着ていない服でも作って」と頼まれるようになった。思い入れのある服を子供の成長記録として残すことができ、「夫婦でホッコリ。クローゼットもスッキリ。なおかつ奥さんニッコリ」と峰さん。
地元業者との共存を掲げ、縫製は宮崎市内にある補正屋に依頼する。サイズは90、110、130センチで、半袖だけでなく長袖も可能だ。1枚4800円からで、納期は約2週間。使えるパーツはできるだけ再利用し、虫食い穴やリブのダメージ、生地の日焼けにも対応する。
9月27日~10月6日、東京・世田谷にあるカフェ併設のライフスタイルショップ「Rジェネラルストア」でイベントを開催する。商品を展示して注文を受けるほか、28、29日には峰さんも来店して、受注相談会を開く。
出張イベントは今後も継続する考えで、「賛同してもらえれば全国のショップに行きたい」という。峰さん自身も地方で小さな個店を運営することから、「私のような規模のショップにこそ取り組んでほしい。お客さんのクローゼットを掘り起こし、お客さんを一番に喜ばせることこそ、個店の存在意義だと思う」と話す。