ゴルフ用品 〝五季〟でMD見直し、ゆったりシルエットへ

2024/10/29 07:59 更新


「ゼロハリバートン」のゴルフコレクションは今夏、モックネックをハーフジップ仕様にした

 ゴルフ用品業界が、シーズンMDや商品のサイズ感の見直しを迫られている。年々長期・酷暑化する「夏」に対応するため、25年春夏は、盛夏物を拡充し販売期間を長くする。ゴルファーの若返りを促した「コロナ特需」がひと段落し、購買の中心層が50~60代に戻るなか、トレンドも変化。タイトシルエットより、ゆったりとしたウェアが好まれるようになってきた。

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 アルペンは24年、長期化する夏に対応するため、例年なら8月中旬に販売を終える盛夏用の涼感小物の在庫を確保した。9月末まで販売したところ販売額が過去最高となった。一方、残暑が続く10月以降は重衣料の販売が伸びず、「アパレルは完全に転換期に入った。今後の四季ではなく夏が二つある〝五季〟を前提に、MDを組み直す必要がある」(西條友英ゴルフ商品部長)という。

 さっそくメーカー側は手を打つ。タキヒヨーは、主力ブランド「ゾーイ」の25年春夏物で、全型数の約3割をシーズンに引き付けて企画する。特に6月以降の盛夏対策品を強化する方針だ。強い日差しから肌を隠したり、体に直接当てて冷やせるような普段使い可能なロゴ付き雑貨を増やす。

 一方、ゴルファーの中心年齢の変化でシルエットの見直しが求められている。ゴルフ用品の販売サイトなどを運営するゴルフダイジェスト・オンラインでは、利用客が50~60代中心に戻り、人気ウェアが従来のタイトなものからゆったりとしたものに移行。リテールビジネスユニットの坪井春樹ユニット長は「サイズ感の重要度がより増している」と話す。

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