丸井グループは21日、キッテ博多の1~7階に核テナントとして、博多マルイをオープンした。九州地区の出店は初めて。開店の2年前から、顧客参加型の企画会議を計600回開き、延べ4000人の顧客からニーズや要望を収集し、店作り、品揃えに反映させた。
顧客の声で多かったのは「自分に合う、自分にピッタリに出会いたい」というもの。そのために、従来のようにターゲットを絞り込まず、男女、年齢の枠を越えた幅広い顧客を想定してフロア構成した。低層階にスイーツ、各階にカフェを導入して集客の拠点とした。
アパレル関連の構成比は、これまでの丸井の標準店の約5割から博多の3割に縮小した。一方で、顧客の要望に対応し、婦人靴などの履き心地をはじめ、衣料品やギフトなどでカスタマイズできる編集コーナーを3フロアに設置した。
運営形態は定期借家契約が8割、残りを自主売り場などが占める。テナントと自主売り場で編集する独自のSC型モデル店舗のひとつとなる。衣料品に偏った商品構成を見直し、ローコスト運営を徹底する。
初日は開店前に600人が並び、開店時間を30分早めた。
自社カード会員は開店前までに13万人に達した。「博多は九州全域はもちろん、アジアなどからのインバウンドを含めて今後の集客力向上が見込まれており、ポテンシャルが高い」(佐々木一丸井社長)と話している。
