阪急阪神百貨店が20年春に始めた「リモオーダー」の利用客が増えている。ほぼ全ての店頭商品をオンライン決済できるサービスだ。大阪、東京、福岡、兵庫と店舗のある都府県が緊急事態宣言下だった5月は、単月のリモオーダー受注額(売上高)が過去最高の約2億円。4月の約1億1000万円の約2倍だ。阪急うめだ本店(阪急メンズ大阪含む)が1億6000万円と圧倒的だが、支店での広がりも貢献した。休業を想定した事前準備、購入につなげる多彩な仕掛けも要因。販売手法も多様化し、店頭やEC、リモオーダーを組み合わせたOMO(オンラインとオフラインの融合)の営業スタイルがさらに前進しそうだ。
(吉田勧)
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「純粋に客数が倍になった。客単価は変わっていない」(北尾順一OMO推進室OMO推進部ディヴィジョンマネージャー)。これが5月の大幅増の要因だ。阪急うめだ本店、阪急メンズ大阪、博多阪急、阪急メンズ東京と、利用店上位はこれまで同様。だが、千里や川西、西宮阪急など「なかなか活用出来ていなかった」支店が売上高、件数ともに伸ばした。阪急本店内でも、もともと先行していたラグジュアリーブランドやリビング部門がさらに伸ばし、趣味雑貨やイングス・紳士服洋品などで活用が進んだ。
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