東京・表参道の路上や地下鉄銀座線の車内などで新進ブランドのファッションショーを行ってきたイベント「ハプニング」が、渋谷の路上やスクランブル交差点に面したシブヤツタヤ店内でショーをした。6回目の開催で、「メグミウラ」「コウシロウエバタ」など7組のブランドが参加した。
土曜日の午後、渋谷のセンター街に現れた前衛的ファッションのモデルたちに、通行客は「何ごと?」と足を止めて写真を撮る。路上ショーの後、ツタヤ内のカフェにモデルが移動すると、今度は食事や打ち合わせ中の客たちが目を白黒させていた。
同イベントは、「若手デザイナーが世界に羽ばたくためのプラットフォームを作る」という意図で、スタイリストの伏見京子の呼びかけで14~15年秋冬に始まった。回を重ねるごとに規模が大きくなり、今回は渋谷区観光協会、シブヤツタヤなどが協力、渋谷区が後援した。「ファッションには、事件性や沸き立つ興奮が必要との思いで始めたが、それが業界内に伝わって変わってきたという手応えがある。(定着してきたからこそ)次回は表現を変えたい」と伏見は話す。
渋谷区やツタヤの協力は、東京五輪に向け、渋谷の街をさらに盛り上げたいという考えから。ツタヤは「ファッションに限らず、若いクリエイターに光を当て、新しいカルチャーを作り出すことに今後力を入れる。そうしたイベントを継続的に行っていく第1弾として、ハプニングと組んだ」という。