京都市内の雑居ビル内にある靴磨きサービス店「ハーク・キョウト」。学業の傍ら、路上で磨いた技術で若くして日本一の頂にまで上り詰めた寺島直希さんがオーナーを務める。預ける安心感もあって全国から郵送で依頼が来る。その余勢を駆って今年からは住友不動産の高級賃貸マンションとの取り組みも始まった。寺島さんは、「靴磨きを文化や芸術の領域にまで高めたい」と展望する。
(永松浩介)
路上で鍛えた腕
料理の仕事に携わっていた父親が休日に包丁を研いでいるのをまねて、幼少からランドセルやグローブを磨いていた。「振り返るとこの経験が原点」。高校生の頃はプロ野球選手を目指して白球を追っていたが、2年時に大けがをし夢を諦めた。ある時、自己流ではあったが身内に頼まれて革靴を磨いたところ思いのほか喜ばれ、靴磨きに興味が湧いたと言う。
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