「イブーデザインズ」は、デザイナーの大川真起子さんが13年に立ち上げたレディスブランド。女性漫才コンビの海原やすよ・ともこの衣装製作やギャラリー会場での期間限定店の顧客を通じて、ファンが増えている。
前職でアシスタントを務めたデザイナーブランドでは、モード色の強いシャツをメインに専門店へ卸売りしていた。独立を機に、モードだがデイリーに着られるトータルアイテムを作り、消費者の顔が見えるよう小売りにこだわった。
ターゲットは30、40代。二の腕やウエストなど気になるラインをカバーしつつ、身幅が広いだけではない、きれいなシルエットを目指している。ベーシックカラーの無地が多く、基本はシンプルだが、没個性にならないよう、タックやギャザー、アシンメトリーなどを取り入れている。手持ちの服と合わせやすいよう基本は単品提案で、ノーアイロン、家庭洗濯可能な点も売り。素材の10%ほどは、播州の機屋で作ったオリジナル生地を使い、独自色を出している。
期間限定店は毎月の出店を目標に、阪急うめだ本店や有力ギャラリー、和歌山・おのまちあるふぁ、大阪・ソラ、ギャラリー家などに出店してきた。中心価格はトップが1万~2万円、ボトムは2万~2万5000円。「価格はすんなり受け入れられている」という。秋から同じ関西圏で他の百貨店へも販路を広げる。
近く、布帛とジャージーでレーベルを分ける予定。コンスタントに売れているTシャツシリーズを定番化し、売り上げの安定化を図りつつ、布帛で新しいデザインに積極的に挑戦していく。