ハニーズHD「クロスオーバー」 売れ筋特化で高効率

2018/09/18 06:30 更新


 ハニーズホールディングスは13日、売れ筋品番に特化した都市型のレディス新業態「クロスオーバー」1号店を神奈川県の相模大野ステーションスクエアのA館5階にオープンした。既存業態「ハニーズ」の上位品番のみを選び、品番を絞りつつ在庫を構えることで高効率の運営を狙う小型店だ。軌道に乗れば年20~30店ペースで、全国の主要ターミナル立地の集客力の高い駅ビル、ファッションビルなどに広げる計画だ。

(石井久美子)

 相模大野ステーションスクエアの別フロアにハニーズがあったが、移転・業態転換した。内装はステンレスやシルバーグレー、ミラーを使い、商品量も減らして上質ですっきりした見た目にした。低価格とのギャップで買い上げにつなげる。入店しやすいよう価格のPOP(店頭広告)は出す。1000円台~3000円台の商品が多い。面積は約119平方メートル。店名のクロスオーバーはもともと商標として持っており、店の方向性にも合うことから採用した。

 商品はハニーズと共通だが、品番数は3分の1程度の100品番でスタート。在庫金額も半分に抑えた。通勤帰りなどの20代後半~50代前半女性を意識して「ベーシックを中心に仕事で使える商品を充実」(田島浩江ハニーズ店舗運営部課長オペレーションマネージャー)する。

 従来のハニーズは多品種で物量も多く、似たデザインの品番が5、6あるという。クロスオーバーはこのうち1、2番目に売れている品番のみを集めて必然的に売れる店にする。販売スタッフの作業負担も減るとみる。今後、店の動向に応じてオリジナル品の投入を検討する。

 まずは19年春までに5店程度を出店する。郊外店舗が多いハニーズとすみ分ける意味でも、通勤客などまとまった客数が見込める都市部や、品番数の多いハニーズでは出店しにくかった小型の区画が対象だ。ハニーズの平均面積は165~200平方メートルだが、クロスオーバーは65~130平方メートルが基本。既存店の業態転換の可能性もある。都市部で小型な分、坪効率を大幅に上げ、3.3平方メートル当たり月間25万円以上、約100平方メートルで年間9000万円を売り上げの一つの目安とする。

 品番数の多さや坪効率の改善は全社的な課題でもある。新しいビジネスモデルが確立できれば、ハニーズ本体にも役立つと期待する。

相模大野ステーションスクエアに1号店を出した


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