「5年前に就任したトップが繰り返し伝えたのが『お店ファースト』のスローガン」。そう話すのはヒューゴ・ボス・ジャパン(東京)の蕨雅子人事部長。社員の8割強が働く店舗を大事にする会社に変え、退職率は約10%と業界相場を大きく下回る。オフィスは指示役ではなく、店舗のサポートチームの位置づけで丁寧に対応する。年功序列も廃止し、若手が先輩を追い越せる仕組みも設計、「若い社員が辞めなくなった」(蕨さん)という。中堅・ベテランのさらなる成長も促しつつ、チームワークを大事にする企業風土を醸成してきた。
(永松浩介)
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改革初年はハード
「自分が入社した時はヒエラルキカル(階層的)な固定的組織で、若い社員の退職率も高かった」。蕨さんが入社する少し前にトップが現在のリージョナル代表、マシュー・キーラン氏に変わり、大がかりな組織改革が始まる。日本語も堪能なキーラン氏は日本や韓国、東南アジア、オセアニアを統括する。
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