「産地の学校」を運営する糸編 国内7産地とともに秋から工場開放イベント

2024/09/03 06:28 更新


各産地が生地やイベントのリーフレットを用意し来場者と交流した

 産地に新しい時代の幕開け――「産地の学校」を運営する糸編(宮浦晋哉代表)は8月29日、文化学園大学で国内7産地とともに、各産地で今秋開かれるオープンファクトリーイベントを紹介する企画を実施した。「そうだ、産地へ行こう!」と題し、産地の魅力やイベントの特徴などを思い思いに来場者に語った。会場には130人以上(学生も含む)が集まり、終始和やかな雰囲気で交流を深めた。

 参加した産地は、米沢(山形県)、富士吉田(山梨県)、尾州(愛知県)、知多(同)、備中備後(岡山県、広島県)、播州(兵庫県)、五泉(新潟県)。紹介は宮浦代表の司会、進行のもと行われた。初開催は備中備後の「デニムエキスポ」と西脇の「もっぺん」。富士吉田が16年から開く「ハタオリマチフェスティバル」は「先駆け」だ。

 共通するのは産地存続への危機感。「BtoB(企業間取引)の商売が厳しくなっている」「職人技を若い世代や消費者に知ってもらおう」といった意識がオープンファクトリーを開くきっかけになっている。街を巻き込み、業種の垣根を越えてワークショップやトークショー、マルシェなどをする。

 「全国の産地が共鳴するかのようにオープンファクトリーが立ち上がっている。毎週産地が楽しめる秋はそうない」と宮浦代表。参加した産地の関係者からは「お互いにほめ合って、日本の産地を盛り上げていければ」という声があった。



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