ジェトロ(日本貿易振興機構)は2月、サウジアラビア・リヤドで「サウジアラビア展示商談会・ワークショップ」を開いた。サウジアラビアファッション委員会との共催。商談会には日本から8社が出展し、来場者からは日本企業のテキスタイルへの品質に対して高い評価があり、製品の持続可能性への関心も多く寄せられたという。
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18~20日に開き、日本企業が参加した展示商談会や両国のファッション業界関係者らによるワークショップ、現地の関連施設の見学などをした。19、20日の展示商談会には日本から伊藤忠商事、熊澤商事、スタイレム瀧定大阪、宇仁繊維、SHINDO、テキスタイルを扱うPARFAIT、サトウキビなどの未利用資源を活用した素材開発と製造および販売を行うキュアラボ、メーカーズシャツ鎌倉が出た。
会場にはサウジアラビアの業界関係者ら約100人が訪れた。来場者からは「ブランドの立ち上げにあたり、他国のサプライヤーを探すことが困難な中、品質を直接確かめられる機会は非常に有益だった」といった声があった。日本企業は「若手デザイナーの来場が多かった。多くの新興ブランドの設立が見込まれるサウジアラビアは輸出先として大きな開拓の余地はあると感じた」と手応えを得たようだ。
ジェトロが24年9月に中東を拠点にする日系企業236社を対象に行った中東での実態調査の結果(有効回答率85.2%)によると、回答企業の29.3%が中東の衣料品を含む消費市場に期待を示した。「注目の国」ではサウジアラビアが69.6%で23年に続く1位となり、脱石油や観光など多岐にわたる事業に関心が集まった。86.2%が同国の市場の規模や成長性に投資の魅力があるとした。