エー・シー・ケンフィールドのメンズブランド「ケネスフィールド」は19年春夏、本格的にレディスをスタートする。メンズライクなウェアを好む女性向けにXXSサイズを増やし、レディスパターンのジャケットなども企画した。
同ブランドは、テーラードを軸とした80年代後半から90年代前半にフォーカスしたトラディショナルなスタイルを提案する。定番品を継続して販売するのが基本のため、シーズンごとにデザインを変えず、素材や色柄の乗せ替えと大胆な組み合わせで個性を表現するのが特徴。
メンズの服を女性があえて大きめに着用する傾向もあり、今までもXSは少量ながら継続してきた。定番のグルカパンツで卸し先から女性向けがほしいとの要望が強かったことから、数型でXXSを投入することにした。
ジェンダーレスな着こなしを意識し、新アイテムとしてロング丈ベストも出す。リップストップや先染めチェックをインディゴ染めした生地などで2万6000~2万8000円。前身頃に斜めポケットが付き、スリットが深く、後ろ身頃がプリーツ仕様で裾をボタンで留められる。既存のベーシックなトラッドアイテムと合わせて新たな着こなしにチャレンジできる。
来春夏物では、12年秋冬の立ち上げ以降、春夏のアイコンとして提案し続けるグルカショーツにフォーカスする。展示会では50年代以降の英国や米国のブランドの古着を並べ、アイテムのルーツをアピールした。草野健一代表は「トレンドに関係なくブランドのアイデンティティーを消費者にきちんと伝えたい」と強調する。