ベルリンでは、毎週日曜日(一部、土曜日に開催)に駅周辺の広場や大きな公園でフリーマーケットが開催されている。洋服、雑貨、家具、骨董品など、日本のフリーマーケットと変わらない出店内容なのだが、ヨーロッパならではのデザインがそれぞれ工夫されて並んでいる。
異国情緒溢れるフードやドリンクが楽しめ、ステージではライブが行われる。観客が踊ったり、芝生の上でピクニックをする人など、ショッピング目的でなくとも行くだけで楽しめるのがベルリンのフリーマーケットの醍醐味といえる。
代々木公園で開催されている世界のフードフェスとフリーマーケットがミックスされたような雰囲気の中、多人種が入り混じり、各々がそれぞれいろんな楽しみ方をしている様子はとてもエキサイティングでヨーロッパならでは。
こちらは、今ベルリンで最もホットなエリアの1つとして人気のノイケルンのフリーマーケットの様子。川沿いにお店が立ち並び、出店者も来場者も若くて、スタイリッシュな人が目立つ。売られている商品もカジュアルで流行を意識した洋服や雑貨が多いことからファッション感度の高い若者に人気なのも納得出来る。
出店イメージに合わせているのか、フードもカフェ並にオシャレで工夫されている。高級なブランド品はあまりないが、サイズさえ合えば、掘り出し物がかなりの破格で手に入るので、毎週足を運んでチェックするのもおススメのマーケット。
ヨーロピアンサイズが多い中、自分サイズを探し出せるかは”運”でしかないけれど、それを発掘するのもまた楽しみの1つである。この日は残念ながらガマ口のコインケース1つのみを購入。
近隣のカフェやレストランもスタイリッシュなので、次はマーケット巡りと合わせて覗いてみようと思う。
こちらは、1日いても飽きないほどの規模を誇るマウアーパークのフリーマーケット。とてつもなく広いパーク内の一部をマーケット会場にしているのだが、そこに辿り着くまでの間にもピクニックやチルアウトが出来る大きな広場や、スペースがあり、30℃を超えの晴天となったこの日は2万人ぐらい集まっていたのではないかと思うほど、人の多さに驚いた。
ノイケルンや他のフリーマーケットに比べ、個人出店というより、本格的な店が多く、値段も少し高めの設定となっている。ユーズドではなく、きちんとブランドタグを付けた新品からハンドメイドの1点物、おもしろい発案のプロダクトなどバリエーションが豊富で見て回るだけでもかなり楽しめる。
ビール片手に汗だくになりながら、ぐるっと1周し、キャップ2€、ローカットスニーカー4€、クラッチバッグ1€を購入。日本にいる時は、展示会かサンプルセールでお気に入りのブランド品をありがたく購入させてもらい、ショップで買うのは消耗品としてファストファッション、あとは古着がほとんどという生活を長年してきたため、フリーマーケットのケタ違いの安さにはカルチャーショックだった。
基本的に日曜日はどこのショップも休みとなるため、フリーマーケットは新たなショッピング方法と休日の過ごし方として、毎週楽しみたい。
宮沢香奈 セレクトショップのプレス、ブランドのディレクションなどの経験を経て、04年よりインディペンデントなPR事業をスタートさせる。 国内外のブランドプレスとクラブイベントや大型フェス、レーベルなどの音楽PR二本を軸にフリーランスとして奮闘中。 また、フリーライターとして、ファッションや音楽、アートなどカルチャーをメインとした執筆活動を行っている。 カルチャーwebマガジンQeticにて連載コラムを執筆するほか、取材や撮影時のインタビュアー、コーディネーターも担う。 近年では、ベルリンのローカル情報やアムステルダム最大級のダンスミュージックフェスADE2013の現地取材を行うなど、海外へと活動の場を広げている。12年に初めて行ったベルリンに運命的なものを感じ、14 年6月より移住。